イギリスでお腹弱くなった?Lactose intolerance / 乳糖不耐症 とは?

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イギリスにきてから「なんかお腹がゴロゴロする」という症状で初めて知った、乳糖不耐症という疾患。 

私のようになんかお腹の調子がおかしい、慣れない土地での生活で体調を崩したかな?と心配になる方もいるかもしれないので、記事に残しておきます。

 

 

Lactose intolerance / 乳糖不耐症とは

Lactose intolerance is a common digestive problem where the body is unable to digest lactose, a type of sugar mainly found in milk and dairy products. 

Lactose intolerance - NHS Choices より

 乳糖と言う言葉から想像されるとおり、主に牛乳や乳製品に見られる糖の一種を体内で分解できないことで起こる一般的な消化器疾患です。

日本人の40%以上(資料によっては80%以上と書かれています)が、これに当てはまるそうです。しかし、そのほとんどが実感していないそうで、私もこの「実感していない人」でした。

 

主な症状

Symptoms of lactose intolerance usually develop within a few hours of consuming food or drink that contains lactose. They may include:

  • flatulence (wind)
  • diarrhoea
  • bloated stomach
  • stomach cramps and pains
  • stomach rumbling
  • feeling sick

Lactose intolerance - NHS Choices より

症状は、ラクトースを含む食品を摂取してから数時間以内に起こるとされており、主な症状は以下のとおりです。

  • おならが出る ←このオナラに関するNHSの記事がなかなか興味深いw
  • 下痢
  • 胃が張る
  • 胃に痙攣や痛み
  • お腹が鳴る
  • 気分が悪い

どうでしょう?当てはまる方、いらっしゃいませんか?

なんらかの乳製品から摂取された乳糖は、乳糖を分解する酵素の一種「ラクターゼ」により小腸でグルコースとガラクトースの二つの単糖に分解され、粘膜から血中に吸収されるのですが、不耐症の場合、ラクターゼの分泌が少なかったりして上手く機能せずに乳糖が腸内に残ります。そしてその腸内に残ったものを腸内細菌たちがせっせと発酵作業を行うため、ガスが発生し、上記の症状を引き起こします。

そのため、症状はラクトースの摂取量とラクターゼの分泌量に左右されます。たくさん摂取しても平気な人、コーヒーにちょっと入れるだけでもダメな人など人それぞれです。

 

分解酵素ラクターゼはなぜ減るのか?

大人になって発症する場合、遺伝的なものが考えられます。乳児の頃は、ミルクから栄養を摂るため、ラクターゼは充分に生成されますが、成長するにつれミルクが栄養源の主ではなくなるので生成が減っていくようです。この場合、一時的なものではなく生涯乳糖不耐症とお付き合いしていく確率が高いです。

なお、小児でラクターゼが減ってしまう場合は消化器系の感染症が起因していることがあり、症状は一時的ですが数週間続くことがあります。

 

注意点

NHSの記事にも書いてありましたが、乳糖不耐症と類似する症状を引き起こす別の疾患もあります。きちんと原因解明をしたい方は、病院で受診してください。

また、乳糖不耐症は牛乳アレルギーではありませんので混同しないように。

 

私の症状はそれほど深刻なものではないので、上手く付き合っていきたいな〜と思っています。初めてそれを知った時は、「乳製品をやめよう!ラクトースフリーを心がけよう」と考えていましたが、この国で暮らす以上かなり難しいです。

もちろん、ベジタリアンやビーガンが進んでいる国ですし、多民族国家ですからソイミルクやライスミルク、オーツミルク、アーモンドミルクなど代替的なものは日本よりも豊富です。

それでも・・・、美味しい料理には必ずと言っていいほど、バターやチーズ、牛乳がふんだんに使われています。そして、モッツァレラチーズが大好きな私には辛すぎた…。

(残念ながら、乳糖は火を通すなどの加工をしてもゼロにはなりません。)

その後、いろいろ試すうちに多分「生の牛乳」が私の体には一番ダメだなということがわかり、「大事なイベントやプレゼンの前はミルク入りのコーヒーはやめておこう」など自分である程度調整できるようになりました!

 

以上、日本人には身近なようであまり浸透していない情報、Lactose intolerance / 乳糖不耐症についてまとめてみました。もし似たような症状で悩んでいる方がいたら、ぜひ調べてみてくださいね^^